プラシーボ効果をご存知でしょうか?
ここ数年でよく聞くようになった言葉ですね。
今回は聞いたことはあるけど正直どんな意味かわからないという人のために、プラシーボ効果について説明していきます。
おはこんばんちは、イツキです。ネット上でもネタで「スパシーバ効果」とか結構言われているので、意味を知ってる人が多いんでしょうかね?
プラシーボ効果とは?
呼び方は『プラシーボ効果』の他に『プラセボ効果』というものがありますが、ただの別称で意味は同じことをさしますので覚えておいてください。
プラシーボとは、有効成分が含まれていない偽薬(でんぷんやブドウ糖など)のことで、これによって症状の改善が見られることをプラシーボ効果と言います。
「この薬を飲むと、症状がよくなるはずだ」という思い込み・信じ込みによて本当に良くなってしまう現象です。
現代医学でもそのメカニズムは完全に解明しきれていないようです。
プラシーボ効果の実例
ここでは、実際におきた実例をいくつかあげていきたいと思います。
イギリスの科学ジャーナリスト、ジョー・マーチャント氏がこう答えています。
「米国在住のボニー・アンダーソンという女性は75歳のときに転倒し、背骨にヒビが入ってしまった。彼女は背中の痛みに悩まされ、立ち上がることもできなくなりました。
しかし数ヵ月後、彼女は骨のヒビにセメントを入れる『椎体形成術』の手術を受け、劇的な回復を見せます。痛みは消え、元気を取り戻しました。趣味のゴルフも再開した。
ところが驚くべきことに、この治療は『偽の手術』だったのです。医師は手術の振りをしただけで、実際は骨にセメントは入れていません。ボニーは『効果の高い治療を受けた』と信じるだけで、症状を回復させたのです。」
他にも以下のような例もあったようです。
「生理食塩水入りのカプセルを飲むだけで自閉症の症状が改善する子供が多数現れたという例や、血中の酸素が欠乏する『高山病』の人間に偽ボンベを使い、本当に血中酸素量が増えたときと同様の血管の反応が起きたという研究結果もあります」
薬学博士の生田哲氏も以下のような例を挙げています。
「1957年、アメリカのブルーノ・クロッファーという研究者が興味深い報告をしています。ある男性が悪性のリンパ腫にかかってしまい、末期症状となりました。
当時、『クレビオゼン』という新薬が開発され、マスコミが『画期的な薬だ』ともてはやしていた。それを男性に処方したところ、服用後、それまで激減していた体重は一気に増え、症状は瞬く間に回復していきました。
しかしそんななか、新聞が『クレビオゼンは期待されていたほど効果がなかった』と報じると、それを知った男性の症状が急激に悪化したのです。体重が急減し、じき亡くなってしまった」
プラシーボ効果の逆
なんとなく意味がわかってきたら、じゃあ逆はどうなの?
と思われる人がいるんじゃないでしょうか?
もちろん逆の用語も存在しています。
それは『ノセボ効果(ノーシーボ効果)』と呼ばれています。
ノセボ効果とは?
ノセボ効果とは、偽薬(でんぷんやブドウ糖など)を飲んだだけで副作用が現れてしまう現象のことです。
「この薬を飲むと、副作用がでる可能性があります」と説明をうけて偽薬を飲ませたところ、本当に副作用がでたとの実験報告があります。
他にも効果のある薬剤投与を継続していても被験者が「投与されていない」または「この薬は効かない」と思い込むことによって薬の効果がなくなるケースがありました。
これもノセボ効果と呼ばれることがあります。
まとめ
病は気からって本当なんですね。
ことわざをバカにしてはいけません。
科学的根拠がなくても、実際に効果があったとの報告が多数あるので。
軽い症状なら「これ飲めばすぐに治る」と思うようにし、重い症状でも「副作用なんて人によるんだから、自分にはあてはまらないわ」とポジティブに考えていこうと思います。